【山行情報】
山名:御在所(1212m)
山域:鈴鹿山系
目的:今期初前尾根を楽しむ
天気:晴れ
参加者:3名
春は御在所。やうやう白くなりゆく岩肌、少し明かりて、桃色なるアカヤシオ、岩肌を彩る今シーズン初めての前尾根へいざなはるる。 岩の感触、いとをかし。冬の眠りから覚めし花崗岩は、手のひらに硬く、また温かく。先頭に立ちて、いと引き締まる心地するに、焦る心は露ほどもなし。のんびりと、一歩一歩に岩の息吹を味わふ。
花はアカヤシオ。 新緑にはまだ早き尾根筋に、ぽつぽつと灯るやうに咲き初めたる、その淡きピンクの美しさ。 岩の厳しき世界に、ふと現るる優しき彩りは、見る人の心を艶やかにす。盛りなるもをかしけれど、咲き初むる頃の、いささか控えめなる風情こそ、いとめでたけれ。
ピッチはP7より。 下より仰ぎ見るP7の佇まい、いと頼もしく。 そこよりP2まで、息もつかず、されど心豊かに登り切る。高度の増すにつれて、吹き抜ける風もまた、春の香りをはらみて心地よし。 先頭を行く者のみが味わふ、未だ誰も触れぬ一日の岩の冷たさと、徐々に満ちゆく充実のひととき。
登り果てたるP2の頭(かしら)。 登り切りたる安堵とともに、振り向けば登りし岩々がいとあわれなり。 今シーズンの始まりを告げる前尾根、岩の感触も、アカヤシオの花も、すべてが心に残る、いとをかしき山行なり。




