2024/01/13大日が岳『本日は雪上訓練日和なり。』

【山行情報】
山域:両白山地
山名:大日が岳 1709m(山頂手前で撤退)

天気:雪
参加者:7名

雪が舞う、高鷲スノーパークの駐車場。ボード・スキー板をもって颯爽と歩く若者に交じって、ザックにアイゼン・ゾンデ棒・ロープなどなどを詰め込み、ピッケルを片手に乗り遅れないように慎重にゴンドラに乗り込む一同。ゴンドラからの視界は0m。風は強め・なんと素敵な雪上訓練日和。

★雪上訓練★
●歩行練習:滑落しない歩き方を習得する
基本の歩き方:靴底を常に雪面に向けてアイゼンの爪が雪面に平行に刺さるように平らにおく。(アイゼンでウエアをひっかけないように注意)
傾斜が強くなってきたとき:足を山側は進行方向・谷側は外側に向ける。その時ピッケルは山側に持ち、ピックは進行方向に向ける。(スリーオクロック 足が3時)つま先を開いて重心を下気味で、がに股で歩く(ダックスウォーク)
傾斜がとっても強いところ段差が大きいところ:横に向いて蟹さん歩き?で足を交差させる(ダイアゴナル)
踏みあとなしのふわふわ雪にはアイゼンのつま先を雪面に回しけりで段差を付けて歩きやすくしていく。                 雪が積もりたてで誰も踏み入れていないふっかふっか雪の上:ピッケルでかいて。アイゼンを蹴りこむ。肩まで行くこともある(ラッセル)
●滑落停止訓練
ピッケルを体の正面で対角線上に持つ。いざ滑る。スピードが付く前に体をヘッドの手を持つ側に回転させて胸で押さえつけてブレーキをかけた時、しっかりと脇を絞めると停まりやすい。
前準備で滑りやすそうな斜面を選び、滑ってさらに滑りやすくするも、今回の雪は滑りにくく思ったように滑っていきませんでした。
●スタンディングアックスビレイ+スタッカット
危険な急斜面などを登るときにビレイをしながら登るときに使います。ピッケルとスリング・カラビナを使ってビレイポイントを作り、肩がらみで確保をする 
●雪上のコンテの仕方。
コイル巻したロープの真ん中(ドーナツの穴)にピッケルを入れて止める
●ビーコン操作
雪山は何時でも雪崩のリスクがあります。雪崩に埋もれてからの発見時間は15分以内で90%約30分以内では50%の生存率になります。早く発見するかが勝負です。お互いにビーコンを持っていると雪崩に埋もれても発見しやすくなり、使えないといけないので使い方を学びます。                        

                                     

ゴンドラを降りて、アイゼン付けて、大日が岳の山頂を目ざします。風で足跡はすぐに消されてきれいな雪道に戻ります。
歩行練習をしながら前に進んでいきますが、ホワイトアウトのため徹底決定。ゴンドラ近くの安全な場所を選んで続きのトレーニングを行います

丁度よい斜面をラッセルしながら登り、滑落停止訓練やスタンディングアックスビレイ+スタッカットに雪上のコンテ最後はビーコン操作の練習と盛りだくさんの雪上訓練になりました。
ホワイトアウトやゴーグル凍って視界不良・四肢末端の冷えなど雪山あるあるが体験できて良き訓練になったと思います。