2022/04/10 野登山(NONOBORIYAMA) 『森の妖精と1100年の歴史』

【山行情報】
山域:鈴鹿山脈
山名:野登山(鶏足山)
天気:快晴
参加者:10名

鈴鹿ICを降りたところで、3台が合流、久しぶりに見る懐かしい顔ぶれ。坂本棚田の前の駐車場から山の中へ入っていく。緩い勾配だが、結構長い林道(小路)を歩いて、登山道に入ってからそんなには歩かないうちに、女性たちがミツマタ・ミツマタと言い出した。今日のお目当ての第一がそれらしい。枝が必ず三ツ叉に分かれているからミツマタ。花ではなく枝の形が木の名前になった。丸い球の形、芯が黄色の花がポッポッポッポッ・・・とたくさん咲いている。黄色が薄く白くなっている花も多かったが、これがお目当ての「森の妖精」なのだ。高級和紙や日本紙幣の原料にもなるのだが、そんな下世話な「お金」のことより「幻想的」な森の景色に女性たちはすっかり浸っていた。

08:27 春らしい快晴の日
09:13 山の中に入ってしばらくするとミツマタの花が
三ツ俣の枝の先にこんな花が
09:22 さらに登っていくとミツマタの花が一面に
09:31 これが『森の妖精』たしかに妖精と言われれば妖精のような?

そんなミツマタの景色が30分ほども続くと、こんどは知らぬ間に道が急登になり、30分おきにでも休みたくなるような道が1時間半ほど続いた。久しぶりに登山道らしい登山道を歩いた。まだ4月の始めというのに、気温は27度くらいか、雲もなく風もなく春というより初夏のような暑い日だったが、リーダーが遅い人でも歩けるペースで歩いてくれた。誰も遅れることなく、シンドイとも言わず、登り切ると峠にでも出るのかと思えば、そこは林道だった。

09:50 踏み外しを注意して、急登を登ります。
10:23 まだまだ急登が続きます。
10:26 モクレンかコブシか?
モクレンは開き切らないのでコブシかもしれません。きれいですね。
11:07 あんなにしんどい思いをして登ったのに、林道に出てしまった


その昔1100年も前、鶏足山野登寺(けいそくざんやとうじ)が建てられたり、帝国陸軍が2級三角点の重い石柱を持ち上げた時代は、あの坂を持ち上げるのはさぞかし大変だっただろうと思われるが、今は電波塔やお寺の補修のために車のアプローチが必要なのだろう。そして、その先に鎌ヶ岳の展望と風格のある参道と立派なお寺が・・・。

11:09 鎌ヶ岳の展望が素晴らしい
12:00 野登山(ののぼりやま)の最高地点870mから、山桜が満開
12:15 ちょっと離れたところ、ここが野登山の山頂852です。
12:22 全員集合です
12:34 鶏足山野登寺(けいそくざんのとうじ)の山道の入り口にドデカい大木が。
醍醐天皇(897-930)が云々と書いてあった、ということはこの大木は1100年も前に植えたもの。
ここから始まる参道には両側に大きな
こんなに高いところに、こんなに立派なお寺があって、さずがに御立派 ❕❕
12:38 平安時代の昔からミツマタの木があったのか、三つ指の足という意味で鶏足山(けいそくざん)とも名付けられた。
確か、昔から特に神社においては鶏(ニワトリ)は「神の使い」
どの枝も三ツ俣ですよね。
12:40 鶏足山と書いてある
12:51 山桜も咲いている。
13:25 真っ赤な椿も咲いている。近くの下に椿大社があったはず。
14:01 だいぶ降りてきた
14:04 昔からたくさんの人が歩いた感じですね。

今回は最初は伊吹北尾根を歩く予定だったのですが、リーダーが下見をしたら、雪がとても多くて歩けないとのことでした。この日の山行はたまたまのことですが、歴史を感じるいい山行になりました。