2019/06/24-07/06 ヨーロッパアルプス・トレッキング旅行 4/4

ヨーロッパアルプス・トレッキング旅行 4/4
サン・モリッツ  7/03~7/04

7/03   グリンデルワルドからインターラーケン、ベルン、チューリヒ、クールで乗換え、この旅行の最後の街サンモリッツに向かう。サンモリッツまで6時間40分。電車の中でスイスの老人と話していたら、サンモリッツは何でも高いから気をつけてと忠告された。ホテルは駅から少し距離があったが、サンモリッツ湖の湖畔に近い、古くて落ち着いた高級なホテルだった。

 

電車に乗る時間が長かったので、今日はトレッキングする余裕はない。ケーブルカーとロープウェイを乗り継いで、ピッツ・ネイル(3057m)に登った。正面にはピッツ・ベルニナ(4049m)、手前にピッツ・ズルレイ(3188m)やコルヴァッチ(3442m)等の山が見える、左手は明日行くセガンティーニ小屋(2647m)がある山々が見える。下にはサンモリッツとサンモリッツ湖、その右側にシルス湖、その右側の景色は立山に似ている。
そろそろ旅も終わりなので、街でお土産を買って、そのあとは大きなスパ&プールでゆっくりとゆったりと。水着を付けているので男女なし。このスパはホテルのグッドサービス。明日の朝食も楽しみだ。

7/04   サンモリッツの朝の散歩は格別だった。朝の冷んやりとした空気が心地よく、夜明けの空とサンモリッツ湖の水面が輝いていた。2匹の犬を連れて散歩に来ている人が一人いた。落ち着いた景色だった。普通の観光地にはない、静かで上品な大人の雰囲気だった。

 

プント・ムラーユからケーブルカー20分でムオッタス・ムラーユに登った。そこにはシャモニーにも、ツェルマットにも、グリンデルヴァルトにもない、さわやかな景色が広がっていた。際立つ山もないが、何故か落ち着ける景色だった。日本のどこにも見たことのない景色だった。トレッキングはここから終点のアルプ・ラングアルトまで3時間半くらい(難易度3)。途中ひと山越えてその先へ。

 

前半は山頂まで2時間、スケールの大きいなだらかな谷間を一筋の細い川が流れる。経験したことのない気持ちの良い空間だった。山の頂上にセガンティーニ小屋(2647m)がある。ここに上がると途中で見えなくなったエンディガンの谷が再度現れて見渡せる。サンモリッツやプント・ムラーユの町も見えるし、行く先にベルニナ・アルプスも見える。絵描きの彼は晩年をここで過ごした。街の中にあるセガンティーニ美術館と空間がつながっている。

 

後半は登山道に平行するベルニナの谷に沿って、下りの道をアルプ・ラングアルトまで1時間15分、最後の20分くらいの急な下りもあったが、皆さん最後まで足取りは軽快だった。長~いスキー用リフトで下山して、そこから歩いて20分、ポント・レジーナ駅へ。

 

女性のYさんは、まさに毎日の朝から晩まで、一瞬を逃さず激写のしまくりだったが、特に花の撮影は大変だったのではと思う。7/1のメンリッヘンからクライネシャイデックへのハイキングでも、7/2のアイガー・トレイルでも、高原植物が多種多彩だったが、ここでもいろいろな花が咲いていた。

ベルニナ線をポント・レジーナ駅からディアヴォレッツァ駅へ。途中で雨が降り出したので、上まで行かず引き返そうという意見もあったが、ここまで来てそう簡単にはあきらめられない。見えなくても行くだけでもと、ロープウェイを乗り継いでディアヴォレッツァ展望台へ。

ピッツ・ベルニナ(4049m)、ベラヴィスタ(3922m)、ピッツ・バリュー(3905m)が真近に見える。大きなバリュー氷河が見える。全部ではないが、ほとんど頂上まで見えるではないか。雨は知らぬ間に止んでしまった。まさにあのヨーロッパ・アルプスの景色だ。フランスのシャモニーで見たアルプスの峰々(モンブランやグランド・ジョラスや) 、そこからツェルマットで見たモンテローザやマッターホルンへと続き、ず~と東のこちらに来て、ベルニナの峰々につながっている。さらに東のオーストリアの方まで。これでアルプスも見納めだ。アルプスをたっぷりと見ることが出来た。

ロープウェイで下に降りて、サンモリッツへはバスで帰った。サンモリッツの駅に着いたのが16:00。もう一度お土産を探して、ホテルに戻った。

最後の夜はこの旅で初めてレストランに行った。一人前づつオーダーすると食べきれないことが解かっているので、一皿づつををみんなで分けて食べた。みんながこの旅行を喜んでくれた。何の事故もトラブルもなかった。

7/05-06  もう一度、リッチな朝食を食べて、時間に追われて急いで駅へ。イタリアのティラノ発のベルニーナ・エクスプレスはクールへ。クールで乗り換えてチューリッヒへ。スイスの電車は改札もなく、列車のドアを自分で開けたり、日本とは少し勝手が違ったりもするが、そんな電車にも慣れたころ、もう帰らなければならない。空港の手続きももう皆が知っている。私は後ろからついて行けばよい。
飛行機はチューリッヒ発13:30。また香港で乗り換えて、翌日15:05 無事セントレアに到着。いい旅だった。

(完)