ヨーロッパ・アルプス登山旅行2016 (自主山行)


■旅行工程
07.05-07.23(19日間)
07.05 Nagoya to Zurich(チューリッヒ)
07.06-07.08 Zermatt(ツエルマット)
07.09-07.15 Chamonix=Mont-Blanc(シャモニー)
07.16-07.21 Wengen(ヴェンゲン)
07.22-07.23 Zurich to Nagoya

■挑戦した山
07.07 マッターホルン(4,478m)の足元、ヘルンりヒュッテ(3,300m)まで
07.08 ブライトホルン西峰(4,164m)登頂成功
07.11-12  ツゥール針峰(3,542m)の8合目(3,300m)まで、雪のため撤退
07.13-14 モンブラン(4,810m)の麓、テートルース小屋(3,167m)まで、雪のため撤退
07.18 メンヒ(4,107m)登頂成功

■参加者
4名(ガイドの手配等のため、上記の山は近藤の場合)

2016-07-07-11-55 👆  ヘルンリヒュッテから見るマッターホルン2016-07-08-09-50
👆  ブライトホルンの麓から山頂を望む。
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👆  エギーユ・ド・ミディからモンブランを見る。奥の高い山がモンブラン

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👆  仏伊国境のアルプス山脈をまたぐロープウェイから抜群に恰好いいグランド・ジョラスを見る。2016-07-11-13-21_1
👆  エギーユ・ド・ツゥールに登る道から岩のように盛り上がるツゥール氷河を見る。実際は大きな音を立てている。
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👆  エギーユ・ド・ツゥールに登る道、雲が怪しくなってきた。15年間、レスキューをやっていたガイド。
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👆  テートルース小屋からグーテ小屋方面を見る。このあと天気が崩れ始めた。
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👆  ヘリコプターが食料を運んできた。
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👆  シャモニーの看板の前で、昔の人と写真を撮る?
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👆  夜半、アパートメントの窓からモンブランを見る。
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👆  メンリッヘンから、正面の絶壁がアイガー北壁。右にメンヒが見える。
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👆  正面がメンヒ、左がアイガー、右がユングフラウ。
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👆  メンヒ山頂から、今登ってきたナイフリッジの道を見る。早く下りなければ雪が柔らかくなって足場が悪くなる。ヘリコプターは来ない。
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👆  メンヒ山頂から、下界を見る。濃緑色の池が目印で位置が確認できる。
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👆 ツゥーン湖の湖船からユングフラウ、メンヒ、アイガーを見る。2016-07-20-11-02-16-try-palagriding4
👆 パラグライダーに乗って高さ900mの谷を飛ぶ。(撮影:名倉)
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👆 風を受けて、20分間の飛行は最高に気持ちが良かった。(撮影:名倉)

 

■旅行概要
ヨーロッパアルプスは西はフランスから、スイス、イタリアをまたぎ、東はオーストリアに至ります。4000m超級の山が幾多とあり、3000m超級は数え切れません。スイスばかりでなくフランス、イタリア、オーストリアにも有名な観光地がいくつもあります。今回、私たちはツェルマット, シャモニー, ヴェンゲンの3か所を拠点として、いわゆる観光旅行ではなく、少し登山らしいことをしてきました。西端に近いシャモニーは登山やスキーで有名なフランスのやや大きな町です。アルプスの最高峰Mont BlancやGrandes Jorassesは仏伊の国境にあります。スイスとイタリアの国境にあるMatterhorn, Breithorn, Liskamm, Monte Rosaがそびえる地域の拠点にある町はツェルマット。スイスのべルナーオーバーラント地域にはJungfrau, Mench, Eigerの三山が並び、拠点となるふもとの代表的な町はグリーンデルワルト。その他ラウターブルンネン, ヴェンゲンなどいくつかの小さな町があります。スイスでは他にサンモリッツなどがよく聞かれる観光地です。

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  私たちは19日間(7/5~7/23)のうち実質16日(7/7~7/21)をかけて、上記の3地域の山を巡ってきました。もちろん湖で湖船に乗ったり、ベルンなど古い街並みを見たりもしながら。とにかく安全第一なので、登頂の可能性を考慮すると最大の目標モンブラン4810と、その他4山(登山というほどではないが、アイゼンとピッケルなしでは行けない山)に挑戦しました。ヨーロッパのアルプスに先立って、国内で3~5月の雪山や富士山や3000m級の山などでトレーニングをしました。そのときのいろいろな体験や体力アップが大変役立ったと思っています(経験豊かなAさんに感謝です)。

  最初の宿泊地がツェルマット。高度順応を兼ねて7/7はMatterhornの登山者が泊まるヘルンリヒュッテの先まで(3300)、7/8はBreithorn西峰(4164)に登りました。3000,4000m級ですが、どちらも日帰り。スイスは平地は国鉄、山岳地帯は古くから登山電車、ゴンドラ、ロープウェイ、リフトが張りめぐらされており、それら駅が驚くほど高いところに作られているからです。例えばヘルンリヒュッテに登るためにはシュワルツゼー駅でゴンドラを降りるのですが、そこは2583m。Breithornに登るためにはグレシャー・パラダイス(クライネ・マッターホルン)駅までゴンドラで行くのですが、そこは3817mです。我々登山客はここから上に歩いて行きますが、観光客はハイキングで下に降りるのが一般的。それなら高山病になることもなく、体力的にも楽ですよね。3000m超の山でも、アイゼン, ピッケルを必要としザイルでつながって歩いても、たぶん登山ではなくトレッキングだと思います。日本とは少し概念が違うようです。また、4000m超になると、標高差も大したことなく一見楽そうに見えても、見た目よりしんどかったりします。私たちの次なる宿泊地はシャモニー。Mont Blancに挑む前に7/11-12 Aiguille de Toursでトレーニング。迫力のあるなかなかの景観でした。これで準備OKでしたが、7/13-14 Mont Blancは天気のため途中で引き返しました。最後の宿泊地はヴェンゲン。シャモニーの山々が男性的ならここの山々は女性的。綺麗すぎてまるで絵画のようです。Eigerは入れてもくれないし、Jungfrauは難しそうなので、7/18 Menchに登りました。

  7,8月は日本人客もピークですが、ヨーロッパの客もピークです。こちらでも7,8月は夏休みになるからです。晴れの日が多いというわけではなく、花がたくさん咲いているからということでもありません。この時期は航空券も高くなるし、ホテルも取りにくく値段も上がるので、ほんとは6,9月が狙い目かもしれません?5,10月は運がよければ快適な日もあるようですが、時間に余裕のない人は避けたほうが無難かと思います。寒過ぎる日に当たるかもしれません。私たちが行った7月は日の出は5:30頃、日の入は21:00過ぎなので、1日が長く、朝夕は涼しくて気持ちがいいのですが、日中は目が眩むほど暑い日もありました。書きたいことはいっぱいあるのですが、紙面の都合で取りあえずこの辺で。