1/30(土)雨のち晴れ
本郷->鈴鹿ハイウェイゲート8:30―>裏道->9:30藤内小屋->10:05藤内沢出合―>テスト岩->第2ルンゼ->第3ルンゼ->12:30朝暘台13:10->裏道->15:30ゲート
山行部企画、参加8名 所要時間登り4時間、下り2.5時間
今年は雪が少ないので、雪の状態が危ぶまれた。東名阪ハイウェイから見ると、御在所や鎌ヶ岳の頂上は雲にすっぽりと覆われている。天気予報は晴れだけど、雨が降っているのだろうか。あの雲の中に入っていくのかと思うと、雲の中はどんなだろうと思いがめぐった。結果として正解だった。
鈴鹿ハイウェイの通行止めになっているゲートの手前に車を停めて、裏道登山口から入る。藤内沢出合から行く手にルンゼが見える。ルンゼRunzeとは独語で岩壁などにできた急峻な岩溝をいう。沢は水が流れているのではなく、雪に埋もれている。最初の難所、テスト岩の手前でアイゼンを装着。垂直に切り立った岩壁に挟まれた岩溝に雪が積もっているが、夏山より歩きやすいのかもしれない。時々雪を踏み抜くと冷たそうな水が流れている。
第2ルンゼかと思うが、最大の難所はアイゼンの爪先だけでは滑りそうなところはザイルを出して、先行者に上から引っ張り上げてもらったところもあった。沢が凍って氷の壁になっているところもあった。
もちろん、そんなところは避けて通ったが、雪の岩壁に手を掛け、足を掛けて一歩づつ確保しながら慎重に登れば決して怖くはない。振り向けば迫力のある岩壁に切り取られた四日市の街が見える。第3ルンゲを登ると、自分はあの雲の中にいた。霧がかかると景色は俄然迫力を増す。
藤内沢出合から2時間半で朝暘台に到着した。そのときはたなびく雲の上にいた。行ってみなければ解らない、やってみなければ知ることのできない経験だった。爽快な気分だった。この日の経験は普通の登山道では味わえないものである。
下りは国見峠から裏道を降りた。滑らないように注意して、何の問題も無く順調だった。温泉で反省会の後、帰路の車窓から見た、夕陽が沈む鎌ヶ岳のシルエットは見とれるほど素晴らしかった。