記録: A.M.
注意書き
本ルートはバリエーションルートです。
経験豊富なパーティで万全の準備が必要です。
以下報告です。
8/8(土)
行程
本郷6:00~8:50平湯8:55~9:20上高地9:25~12:25横尾12:50~16:00涸沢
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熱帯夜の続く名古屋だが、立秋を迎え、空には秋の雰囲気が漂っている。
上高地も快晴だ。夕立が来ないうちに小屋に着こうと、先を急いだが、雲がわく気配はなかった。テラスで眺めを楽しみながら、おいしい夕食をいただいて、明日に備え、早めに床に就いた。
8/9(日)
行程
涸沢小屋3:50~東稜への分岐5:00~東稜5:50~8:00北穂高小屋8:50~11:00涸沢小屋11:30~横尾14:00~上高地17:00
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2日目、手早く準備をして、オリオン座を見ながら出発する。一般ルートの南稜から、東稜へと進路をかえるころ、ちょうど朝日が昇り、山の壁が赤く染まる。
雪が消えた北穂高沢を渡ってゆくが、ガラガラの細かい岩塊で埋め尽くされ、全てが浮石だ。一歩一歩慎重に登る。ゴジラのしっぽ部分によじ登ると、第一関門突破!気をひきしめてゴジラの背に向かう。極めて狭い岩尾根だが、足場はしっかりとあり、岩もざらざらしていて、滑る心配はない。
当然だが、ここには赤丸も、矢印もない。自分でルートを見つけて進む。私は、前をゆくリーダーの後姿に見惚れてルートを見落とし、右か左かと迷うことがしばしば…。
唯一危険なところはロープを出し、チェストハーネスで進む。前後を固めてくれたリーダーたちに感謝。
核心部の最後は懸垂下降。ここで遊ぶために持ってきたのだから、と二人は挑戦するものの、あまり快適ではなかった様子だ。3人は巻道へ。お楽しみはここまでで、あとは登るだけ。直登コースを選び、北穂高小屋のテラスへ一直線。遭対協の方に「本日の東稜一番乗り」と教えてもらう。気分がいいものだ。
振り返ると、ゴジラ頭のナイフリッジに、登山者が蟻のように群がっている。テラスからの眺めも最高で、去り難く、つい長居をしてしまった。
さて、名残惜しいが、おりなくては。下山路の南稜は、岩が丸く滑りやすいし、ざらっとしていて嫌らしい。涸沢で荷物を整えて、ひたすら下り、横尾からは、ただもうひたすらに足を前へ出すのみである。