2014/06/07-08 御嶽山(6月初め、未だ雪が残る)

一日目、濁河温泉(1800m)から飛騨山頂(2800m)へ。初めの2時間ほどは造られた木道が歩きにくい。行程の半分くらいからは雪が残っているのでアイゼンを着け、2,3ヶ所は雪渓も横断する。這松の生茂る登山道を抜けると夕刻17時少し前に山頂に着いた。すぐ脇にその日泊まる五の池小屋があった。そこから見た景色は、西に沈みかけている太陽の光が、東の中央アルプスを雲の上にそら色に映し出し、眼下の火山口にできた三の池をエメラルドグリーンに染め、剣ヶ峰に続く尾根の東面は墨絵のような陰にして、どこが空だかよく見ないと分らない幻影的な風景を造りだしていた。

摩利支天山
五ノ池小屋から三ノ池方向

次の日は賽の河原を横断し、二の池を右手に見ながら剣ヶ峰(3063m)を目指した。帰りは雪道を尻制動などもしながらで楽だった。最後の頃は雨がしとしと降り出したが、さほど濡れることもなく無事下山した。私たちが行った町営の温泉場は、あるのは休憩所を兼ねた脱衣室と露店風呂のみ。内湯もボイラーもないこれ以上にないほどシンプルな作り。雨が降り出したので、用意してあったトップが破れた蓑笠を頭に被り、雨の中で温泉に浸かった。これまたこれ以上になく風流な温泉だった。温泉を出て帰り道、雷が少し離れて聞こえていたが、御嶽山の東側を走る道から、さっき下りてきたばかりの御嶽山を見渡すことが出来た。何と大きな山であることか、剣ヶ峰、摩利支天山、継子岳等の全部をまとめてが御嶽山なのだ。帰りを急いで車が走って行くと、今度はバケツをひっくり返すどころか、タライをひっくり返すくらいの猛烈なゲリラ豪雨に見舞われた。どしゃ降りの雨の中を抜けて、夕刻無事名古屋に着いた。

二ノ池から剣ヶ峰
東側から見る、左から剣ヶ峰・摩利支天・継子岳